前回、転んだ時の衝撃と外傷の見解についてちょっとだけ書きました。
筋の外傷については、多くが「打撲」に含まれてしまうと感じます。
ですから、ぶつかった場所の患部になります。
しかし、転んだときにその衝撃(200㎏)を反射的に受け止めるわけですから筋が急に200㎏のバーベルを持ち上げたような筋へのダメージが残るはずではないしでしょうか?
たとえ「どこも折れてない」と言われたとしても
骨以外の関節(靭帯)・筋肉などにもダメージがあるわけです。
関節は「可動域」という動く範囲がありますから
その範囲を超えてしまった場合は、組織に損傷が発生するでしょう。
しかし、すっかり忘れられた存在が「筋肉」です。
打ち身以外にも、瞬間的に200キロの衝撃に耐えているわけですから
微細な外傷(肉離れなど)が起こると想像出来ます。
普段、身体動かす機会が少ない人は
よりその衝撃のダメージが大きく出るはずです。
それだけの衝撃に耐えるだけの、筋力をもともと持っていませんから。
より、筋損傷がひどくなりえます。
転んだ後に、後遺症として長らく引かない痛みは
ほとんどが「筋肉」が原因です。
急激な力がかかった後のダメージです。
そのような場所は、忘れた頃に
「筋硬結(きんこうけつ)」という筋が硬く結んだような状態に
変化します。
当然、硬いので組織に酸素が行きにくい場所になってしまいます。
1ヶ月もすれば骨折は治ります。
1ヶ月以上経過しても痛みがある場合は「骨」以外の部分に目を向けて
治療をしなければいけません。